桜が散り、一年でもっとも心地いい
新緑の季節になりました。
頬を撫でる風に
季節の移りかわりを感じます。
この時期の風のようにやさしく、
口の中を吹き抜けるような
お菓子はないものか。
そう思っていると、
あの鳥取砂丘ほど近くで
見つけました。
鳥取県鳥取市、
京屋菓舗の「砂丘の風紋」です。

砂丘の風紋は、
鳥取砂丘の砂が風によって
美しい紋様を創り出す
自然現象「風紋」を模した落雁です。
太陽に照らされた
砂丘のような薄いベージュに、
季節を感じる緑の風模様は、
手作りのため、
ふたつと同じ柄はありません。

口に入れると、風で流れる砂のようにさらさらとほどけて溶け、
和三盆のやさしい甘さが広がります。
後味の爽やかさと
奥深さが同居するのは、
玄米子と梅エキスのおかげ。
お茶との相性もよく、
お互いを引き立てるようです。

青空のもと、
思いっきり深呼吸したくなるような
落雁「砂丘の風紋」。
目を閉じると、
地平線まで続く砂丘と海の音、
そして爽やかな風が
立ち現れるかのようです。
この気分を
あの人にも味わってほしい。
そんな気持ちで今日は
「砂丘の風紋」をお供えします。